江戸前の握り寿司や巻寿司、ちらし寿司に柿の葉寿司--。一言で寿司といっても、その姿は多様です。
元々は高価で贅沢品でしたが、長い歴史の中で日本人の生活に根ざす食文化に発展してきました。
親戚が集まる食卓や家族にお祝い事があった時。「ハレの日」には欠かせない料理です。
私たちが慣れ親しんでいるお寿司ですが、その成り立ちを知っている人は多くないのではないでしょうか。
もちろん日本で育まれた食文化ですが、そのルーツをたどると、東南アジアにありました。
今こそ目を向けてみよう「郷土のすし」
長い歴史のなかで、進化してきた「すし」。
世界の多くの都市にはすし店があるように、世界中で愛される日本食となりました。
ご飯と魚などのネタで構成されるすしは、今後も新たな変化を遂げていくでしょう。
進化し続けるすしではありますが、一方で日本各地には、その土地の風土に根差した郷土のすしがあります。
「すし=にぎりずし」のイメージが強い今こそ、郷土のすしに目を向けてみませんか?
もしかすると、新しい発見があるかもしれません。
参考資料
「すしの歴史を訪ねる」日比野光敏著 岩波新書
「すしの本」藤田統著 岩波現代文庫
「大和の食文化 : 日本の食のルーツをたずねて」冨岡典子著 奈良新聞社