「初午いなり」の由来や起源をたどる

季節のこと

「初午(はつうま)いなり」をご存じでしょうか?

毎年2月の「午の日」に「いなり寿司」を食べる習慣があり、その時に食べるいなり寿司を「初午いなり」と言います。知らない方も多いのではないでしょうか。

「そもそも午の日って?」
「なぜ午の日にいなり寿司を食べるの?」

今回は、「初午いなり」について解説していきます。

「初午」とは?

「初午」は「はつうま」と読みます。
「初午」とは、2月に入って初めての午の日を指します。

といっても、よくわかりませんよね。

かつて、十二支を使って日付を表していたのは、高校時代の古典の授業などで習った記憶がないでしょうか?
「子(ね)」から「亥(い)」まで数えたら、また「子」に戻る。つまり、12日ごとに日付を十二支で数えて表していました。「初午」はこのように数えて、2月になって初めての「午の日」のことを言います。

「初午」の日にいなり寿司を食べるのはなぜ?

「初午」の意味は理解できたけど、なぜ、いなり寿司を食べるのでしょう?

京都の伏見稲荷大社では、ご祭神の宇迦之御霊(うかのみたま)が、伊奈利山(稲荷山)に降りた日が、和銅4年(711年)の「初午」と言われています。稲荷山は、伏見稲荷大社の神域です。

伏見稲荷大社は、全国にある稲荷神社の総本宮です。そのため、全国の稲荷神社では「初午」に商売繁盛や家内安全などを願って大祭が行われるようになりました。「お稲荷さん」のお祭りなので、その時に「いなり寿司」を食べるようになったのです。

いなり寿司の起源としては、稲荷神社のお使いである「キツネ」と油揚げの色がよく似ているとか、油揚げがキツネの好物だったとか、諸説あるようです。

2月11日は「初午いなりの日」

いなり寿司の魅力を発信する「全日本いなり寿司協会」が、2月11日を「初午いなりの日」と記念日登録しました。伏見稲荷大社に宇迦之御霊が、伊奈利山(稲荷山)に降りたのが、2月11日と言われていることに由来します。

初午いなりの日に、商売繁盛や家内安全など様々な願いを込めて「いなり寿司」を食べませんか?

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